モーツァルト:ホルン協奏曲全集



モーツァルト:ホルン協奏曲全集
モーツァルト:ホルン協奏曲全集

商品カテゴリー:ミュージック,CD,DVD,クラシック,音楽
収録曲:ホルン協奏曲 第1番 ニ長調 K.412 第1楽章:アレグロ, ホルン協奏曲 第1番 ニ長調 K.412 第2楽章:ロンド(アレグロ), ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 K.417 第1楽章:アレグロ・マエストーソ, ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 K.417 第2楽章:アンダンテ, ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 K.417 第3楽章:ロンド, ホルン協奏曲 第3番 変ホ長調 K.447 第1楽章:アレグロ, ホルン協奏曲 第3番 変ホ長調 K.447 第2楽章:ロマンス(ラルゲット), ホルン協奏曲 第3番 変ホ長調 K.447 第3楽章:アレグロ, ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495 第1楽章:アレグロ・モデラート, ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495 第2楽章:ロマンス(アンダンテ), ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 K.495 第3楽章:ロンド(アレグロ・ヴィヴァーチェ), ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための五重奏曲 変ホ長調 K.452 第1楽章:ラルゴ~アレグロ・モデラート, ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための五重奏曲 変ホ長調 K.452 第2楽章:ラルゲット, ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための五重奏曲 変ホ長調 K.452 第3楽章:ロンド(アレグレット),
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夭折の名演奏家

モツの中でもホルン協奏曲は一番好きな部類です。ナチスの戦犯疑義からカラヤンを救ったEMIのウォルターレッジがフィルハーモニア管弦楽団を創設し、主席ホルン奏者に抜擢されたブレイン。残念ながら自ら運転してた自動車事故で夭折した天性のホルン奏者。その後の規範とされた彼の演奏を聴けるのは至上の喜びと言わねばなるまい。タックウェル、ヘルマンバウマン等々名演奏家はいますが「音の滑らかさ」がちと違う気がします。着流しで吹いている様なスマートさがあります。曲自体が4曲とも素晴らしいので本当に聴き応えがあります。ふかふかのソファーに寝そべって聴きたい曲ですね。
ホルン奏者のバイブル的演奏

 ホルンの奏法には、朝顔を若干開き気味に、明るく華やかな音色のイギリス奏法と、逆に朝顔を閉じ気味に、丸く重厚な音色のドイツ奏法があるが、デニス・ブレインの演奏は、典型的なイギリス奏法の模範と言える演奏だ。 しかしそれ以上にこの録音は、数十年にわたって、すべてのホルン奏者にとってバイブルとも言うべきものとなっている。
 元来ホルンという楽器は、形状がコンパクトであるためにあまり目立たないが、実際にはマウスピース径に対し管長が非常に長く、管楽器の中で最も音程がとりづらい楽器と言われる (因みにウィーン・フィルでは、伝統的に旧式なF管シングル・ホルンのみで演奏するため、ホルンのミスは問題視しないという風潮さえあった)。 そのため通常ホルン奏者は、演奏前には唇のタッチが狂わないよう脂っぽい食事は控えるものだが、デニスの場合、平気で大皿のスパゲティを平らげた直後に、そのまま完璧な演奏をこなしたという。
 デニス・ブレインという天才は、設立期のロンドン響で「神の四重奏」と呼ばれた英国屈指のホルン奏者A.E.ブレインを祖父にもち、父はやはり英国一と言われたBBC響の主席ホルン奏者オーブリー・ブレインというエリート家系に生まれながら、36歳という若さで自動車事故死したという悲劇性以上に、その超越した技術によって、現在でも世界最高のホルン奏者としての地位を揺るぎないものとしているのである。
 ダムやタックウェルの演奏は非常に素晴らしいものだけれど、ある意味「スタンダード」としてデニス・ブレインの録音と聞き比べることにより、彼らの位置づけや方向性がより明確にわかってくるように思う。
奇跡のホルン

 ホルンは管弦楽曲の中で大変重要な役割を果たしている。その柔らかく、朗々とした響きを聞くとまるで金縛りにあうかのように美しい。今日、一般的に使われるヴァルブ・ホルンが発明されたのは1830年頃の事であり、それ以前は無弁の楽器である「ヴァルトホルン」が使われていた。そして、交響曲の発展や新様式に伴って演奏能力の拡張がなされ、ホルンは近代的オーケストラの中でオーボエと共にいち早く重要な位置を占めるようになったのである。また、ホルン奏者ハンペルが1750年頃に創始した「シュトップフ奏法」によって朝顔の中に手を入れて倍音列にない半音や全音を得る事に成功し、オーケストラだけでなく協奏曲などの独奏楽器として活躍するようになった。このモーツァルトのホルンを代表する四つの協奏曲でもその表現力を見事に発揮している。これらの曲はモーツァルトの親友であるホルン奏者ロイトゲープのために書かれたもので、ホルンの特性を見事に生かした曲になっている。どれも1880年代に作曲されたもの(第1番だけは若干異なる)でありモーツァルト円熟期の作品であるが、ピアノ協奏曲や交響曲のような高みに立つ作品とは異なり、どれも明るく、美しい曲ばかりである。しかし、モーツァルトの円熟した管弦楽法が見られる事も事実である。そして、これらの曲の永遠の名盤はこのブレインとカラヤンの組んだ録音である。このブレインのすべてを掌中におさめた完璧ともいえるホルンは一度聴くと忘れられない魅力を持っている。しなやかなフレージング、スケールの大きさ、音色の美しさ、そして柔らかい響きとどれも大変素晴らしい。まさに奇跡のホルンというに相応しい。また、この当時のカラヤンの指揮も自然で、覇気があって素晴らしい。モノラル録音ながらホルンもよく聞こえてくる良い録音である。ぜひ一度聴いて欲しい。



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